SAGES & AHPBAに参加して
平成13年入局 吉川幸造
平成19年4月19-21日にラスベガスで開催されたSAGESとAHPBAに島田教授、栗田講師、西岡助手、森根助手、スウェーデン留学中の岩田先生、私の6名で参加しました。
4月18日にサンフランシスコ経由でラスベガスに到着しました。ラスベガス全体がネオンで囲まれ不夜城にふさわしい町並みで一同圧倒されました。
4月19日は発表が無かったために、世界遺産であるグランドキャニオンに陸路で向かいました。片道500kmの道のりを5時間かけて到着しグランドキャニオンを目の前に自然が作り出した壮大な光景に感動し、時間が過ぎるのを忘れてしまいました。
4月20日は学会に朝から参加し、島田教授、栗田講師がSAGESでポスター発表を行い、私がAHPBAでポスター発表を行いました。SAGESでは内視鏡外科の新しい試みとしてNOTES (Natural Orifice transluminal endoscopic surgery:開口部からの経管的腹腔鏡手術)数多く報告されていました。患者の膣を通して胆嚢を切除する新しい手術が臨床試験の一環としてすでに実施された報告がありました。フレキシブル内視鏡を使用したこの手技により、皮膚切開をさらに小さくかつ少なくすることができ、将来的には体表部の切開をいっさい必要としない腹部手術も可能になるという事で、すでに虫垂切除、腹部検査および生検にもNOTESを利用しており、将来は口や直腸を通してNOTES法による手術が実施される可能性もあるという発表がありました。また機械の展示場では最新のダビンチが展示されており、実際に手に触れてみて、想像以上に繊細な動きをするのに驚きました。夕食は日本から参加された先生方とDinner partyに出席し、日本を代表する先生方と交流を深めることができました。
4月21日はAHPBAで島田教授、森根助手がオーラル発表を行い、SAGESで岩田先生がオーラル発表と西岡助手がポスター発表を行いました。オーラル発表では活発なdiscussionが繰り広げられ, 私も今度は是非ともオーラルで発表し英語でdiscussionしたいと思いました。オーラル発表が2題であったのは徳島大学だけで、他大学より高い評価を受けることができました。夜には学会の一大イベントであるSing-offが行われました。われわれも日本代表に参加させていただき、島田教授は馬のぬいぐるみを着け、栗田先生、岩田先生、西岡先生はプラカードを上げる重要な役割として余興に参加しました。日本代表が全体のなかでもひときわ大きな拍手喝采をうけ、会場全体を巻き込んで大いに盛り上がりました。
4月22日に有意義であったラスベガスの思い出を胸に日本に帰国しました。
今回、このようなすばらしい経験をする機会を与えていただいた島田教授、ならびに留守中、当直などでご迷惑をかけた方々に深謝いたします。
今後この経験をいかし、よりいっそう臨床に精進したいと思います。ありがとうございました。
<発表演題>
SAGES
島田教授:
Institutional actions and problems for education system establishment in an endoscopic surgery developing area in Japan(poster session)
岩田先生(スウェーデン留学中):
Microdialysis as a new method for evaluating of influence of pneumoperitoneum on the kidney: experimental study(Oral presentation)
栗田講師:
Problems and solutions for introduction of laparoscopic-assisted gastectomy for gastric cancer.(poster session)
西岡助手:
New ports design in laparoscopic central lymph nodes dissection with left colic artery preservation for colon cancer.(poster session)
AHPBA
島田教授:
Pancreaticobiliary maljunction with non-dilated bile duct is an extreme high risk group of biliary tract cancers: Analysis of a nation wide registry of pancreatico-biliary maljunction in Japan.(oral presentation)
森根助手:
The role of thymidylate synthase (TS) and dihydropyrimidine dehydrogenase (DPD) expression in biliary tract carcinoma. (oral presentation)
吉川医員:
Usefulness of Gemcitabine combined with 5-Fluorouracil and cisplatin (GFP) in patients for advanced biliary tract cancer. (oral poster presentation)