臓器病態外科学講座(旧第一外科)は昭和24(1949年)年7月に開講以来、竹林 弘 先生(S24.7-S26.1)、橋本 義雄 先生(S24.8-S29.3)、田北 周平 先生(S29.4-S47.3)、古味 信彦 先生(S47.4-H5.3)、田代 征記 先生(H6.2-H16.3)が歴代教授をおつとめになり、2004年4月より私が6代目として教室を主宰しています。臓器病態外科学講座は、これまで400名を超える教室員、40余の関連病院を有し、半世紀を超える歴史と伝統を有する立派な教室です。 教室のモットーは“以和為貴”と“切磋琢磨”の二つです。大変良く知られた言葉ではありますが、この二つのキーワードで、チームワークのとれた、競争力のある素晴らしい教室を作るため、皆一丸となって頑張っています。私が着任してからの第1の目標でありました生体肝移植も、徳島大学病院全体の協力体制の中でインフラ整備を行い、肝移植適応評価委員会、インフォームドコンセント委員会の設置などの準備を経て、2005年2月より3例施行できました。臨床では、「拡大切除・機能喪失から低侵襲・再生外科へ」をスローガンに、消化器外科での鏡視下手術の標準化や、肝移植をはじめ膵島移植の臨床応用などを目指し、日夜研鑽を積んでいます。 ピータードラッカーの「不得手なことの改善にあまり時間を使ってはいけない。不得手を並の水準にするのには、得意(一流)を超一流にするよりも、はるかに大きなエネルギーと努力が必要とする。すなわち自らの強みに集中すべきである。」という言葉を座右の銘の一つとして若い教室員の良いところを早く見つけだし、そこを最大限に伸ばし、若き優秀な人材を教室から多く輩出することを肝に命じ公的私的にも(昼も夜も?)熱い指導を心掛けています。 外科医は3Kとよく言われますが、3Kにもまして得難い充実感、満足感があります。本当の外科医の喜び、外科研究の楽しみを味わいたい若人を心より歓迎します。 夢を追う若人よ、来たれ阿波の国へ。
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