<肝移植までの手続きは?>
まずは生体肝移植の可能性につき主治医の先生に相談しましょう。その上で紹介状を持って徳島大学病院 消化器・移植外科 外来を受診して下さい。
または直接受診されても結構です。外来日は月、水、金曜日です。外来にて生体肝移植の適応とリスク、成績、ドナーの方のリスクなどにつき詳しく説明いたします。その上で同意があればレシピエント、ドナー候補の方の検査のスケジュールをたてます。ドナーの方は通常外来での検査のみで済みますが、レシピエントの方は、入院の上、術前の検査が必要です。
レシピエントの方は外来で入院予約の上、入院していただきます。入院後、血液検査、CTなどの画像検査、全身機能の検査を行い、肝移植が可能であるか否か判断します。
ドナー候補の方は主に外来にて血液検査、CT(通常2回)などの画像検査、心電図や肺機能検査を行います。何か問題があればさらに詳しい検査を行います。検査終了後、肝提供が可能であるかどうかの判断を行います。
レシピエント、ドナーとも検査が終了したところで外科、内科、小児外科、麻酔科、薬剤部、集中治療部の専門医よりなる肝移植適応委員会にて肝移植が可能かどうかの最終判断がなされます。
その後、生体肝移植の予定日を決定します。通常ドナーの方は手術の3日〜7日前に入院していただきます。外科及びインフォームドコンセント委員による最終的な生体肝移植の説明と意思確認を2回行い(インフォームドコンセント)、最終的に移植手術となります。
レシピエントとドナーの手術は同時進行します。通常レシピエントの手術は10時間〜15時間、ドナーの手術は6時間〜8時間を要します。
術後はレシピエント、ドナーともICUに入室していただき厳密な術後管理が行われます。ドナーの方は術翌日より水分摂取が可能になります。
入院期間は、ドナーの場合、術後平均2週間程度ですが、レシピエントの方は1〜2ヶ月かかるのが普通です。
退院後は定期的に当科外来を受診していただきます。レシピエントの方は、退院後1ヶ月は毎週1回、その後は2週間に1回、1ヶ月に1回と次第に外来受診の回数が減ってきます。外来では通常の血液検査及び免疫抑制剤の血中濃度測定を行います。ドナーの方は、術後1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、1年、以後は年1回外来を受診していただき、血液検査や全身状態のチェックを行います。